高校3年生の年になった僕はまだテレキャスターを弾いていた。
しかし僕の関心はテレキャスターからストラトキャスターに向きつつあった。
ストラトと言ってもSSHのモダンタイプのものだ。理由は高2の冬からギターを習い始めた僕の師匠が使っていたから。充分だろう。
その影響でハードロックや速弾きに傾倒していたのもあり、弾きやすいギターが欲しかった。
フジゲンというメーカーがあって安価でセミオーダーが出来るよ。結構評判もいいみたいやし。
その言葉に飛びついた。
形状は固定だが自分が好きな色、パーツのギターが手の届く額で買えるなんて。
ある種の夢が叶うわけだ。
少し悩んでギターを注文、数ヶ月待ちハードケースに入ったそれは届いた。
フジゲンのeos のssh 見た目は全て自分好みの物。
ネットで買ったので博打だが当時の僕は師匠の言葉を信じ切っていた。
結果は音も手持ちのギターの中では圧倒的に良く、さらに弾きやすい、ルックスも高級感がある。
リアのハムはギャンギャンに歪むしフロントは煌びやかでアルペジオやカッティングが気持ち良い。
なぜテレキャスに拘っていたのかとすら思った。
もう当分新しいギターはいらない。
しかし、このストラトを弾き始めた少し後から自分の中での理想の音や、その他の条件がぼんやりと浮かび上がり始めた。
18歳の僕のギターの探し方は
憧れに少しの理想が加わったものだった。
つづく、、、